なつきは、せかされるプローポーズの返事に迷い、ノイローゼになってしまいました。
楽しいと感じることがなくなり、意欲もありません。
やっとの思いで、仕事だけは休まず行っいます。
職場には、なつきを心配してくれる先輩がいます。
なつきは、まじめな仕事ぶりに評価をもらっています。
ただ、強引に残業を押しつけてくる上司になつみは抵抗を感じていましたが何とかやっています。
なつみは、先輩のあいことはそりが合いました。
あいこは、何かと相談を持ちかけたり、親しく依ってくるなつきに声をかけてきました。
そのため、なつきは他の誰にも言えないことまでもあいこには話をし、プローポーズされたことや、返事に迷いがあることも聞いてもらっていました。
今までだったら、あいこに話をし、その後、飲みに行くと翌日は元気になります。
しかし、今回は違います。予想外のことでした。
「今のままでは、落ち込みが激しくてひとりでは立ちあがれない。
どうすればいいのだろう!!!」
なつきは、自分の心情を堰を切ったように語りました。
話している中でなつきは次第に落ち着いてきました。
そして、自分はへこみながらも、解決のための具体的な行動を模索していることを感じていました。
あいこは、これまでもなつきを励まし、なぐさめ、アドバイスをしてきました。
もはや、あいこから話すことはありませんでした。
じっと、なつきの話を聞いていました。
その後、笑顔で言い放ちました。
「行ってみたら、その研修に。気にかかっているのでしょう。
なつきは、内観をしてみたいと思っているんでしょう。
何かヒントがつかめるかもよ!」
なつきは、背中を押されたような気分でした。
あいこにO.Kをもらい、一安心した自分を発見していました。
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週末、内観研修が自分に合っているかどうかを内観研修所にメールで問い合わせました。
これまでも何回も恋人とうまくいかなかったこと、プロポーズのこと……。
母親と自分の関係……。
焦っているのに、こころは過去を探ろうとしていること……。
研修所からの返事は、一週間という休暇を取るのは大変だろうが研修をしてみたらいかがですかという誘いでした。
自分と恋人、そして母親と恋人の関係が内観して分かるかも、と。
ただし、内観して恋人に対する返事がどのようなものになるかは、なつきの判断によるというものというアドバイスでした。
なつきは有給が残っていたので、それを使うことにしました。
職場には、うまく言い訳をしました。
不安と期待。なつきは、明日旅立ちます。