利用された方の声

女性アルコール依存症からの回復

女性アルコール依存症からの回復

今回はアルコール依存と診断された50代女性の内観体験記です。アルコール依存症は、飲酒を止めることができず、そのために通常の生活に支障をきたすこともある病です。飲酒による身体的な問題だけではなく、人間関係の悩みなど精神的な困りごと抱える人も少なくありません。彼女は回復のために努力をしていましたが、とうとう行き詰ってしまいました。主治医から内観を勧められ「何とか助かりたい」という願いから、今回集中内観に来られました。


集中内観研修後の感想文

アルコール依存症と宣告されて11年目になります。1度目の入院では、何とか自助グループに繋がることで、約6年間はお酒のない生活をさせていただき、毎日が忙しく、楽しく過ごすことができました。しかしこどもの巣立ちと共に、また、お酒の生活になってしまいました。再入院しましたが、今度はどんなに自助グループに通っても、どんなに自分を振り返る作業をしても、何十回もプログラムに参加して勉強しても、断酒することができませんでした。外泊の度に、どんどん『恨み』が増していくのです。

「こんな家になんか生まれたくなかった」とか、「なんで誰も私の辛さや苦しみを分かってくれないの」とか、特に親に対しての感情は、酷いものでした。家に戻った時の母親の顔がとても怖くて、鬼のように見えるのです。表面上はとても明るく、楽しく会話をしたり、行動を共にしたりしていましたが、ふっと我に返ると、また恨みの感情が湧いてくるのです。

心の中が恨みでいっぱいになってしまって、感謝の気持ちもあるのに、恨みばかりが増していき、様々な思いが絡み合って、ほどけなくなった糸が、とうとう糸の先さえ見つからなくなってしまった様になってこれから先が真っ暗になってしまいました。

何とか助かりたいと思い、こちらに伺うことにしました。主治医の先生から勧められていましたが、何とか自分でやっていける、内観などしなくても大丈夫、
自助グループに行けば大丈夫と思っていました。ところが、とうとう行き詰ってしまい救われるのは内観なのかもしれないと思い決意しました。

今回、内観させていただいて、本当の自分を知ることができました。どれだけ母に愛され、父に愛されて、育てていただいたのか、主人がどれだけ私を思い寄り添ってくださったのか、そして、私の心の中にどれだけ醜い心があったのかを知りました。心から反省し、両親と主人への感謝の気持ちでいっぱいです。

ただただ、自分のわがままと、自己中心的な思いでお酒を飲んできたこと、それは自分の心の奥底にある自分の醜い心を見たくないだけだったのだと気付かせていただきました。これから私のするべきことは、一日でも長く年老いた両親の傍にいて、今までの罪を償い、恩を忘れることなく、お返ししていくことだと思います。

今日、私は生き返らせていただいたと思います。残された時間と日々の内観の中で過ごし、母の偉大さに感謝し、生きていきます。毎回、あたたかい食事をおいしくいただき、心が温かくなりました。一週間、本当にお世話になりました。ありがとうございました。